第5回 WOLF RPGエディターコンテストを終えて

製作者としての感想です。

まず、このような場を定期的に設けてくださっているSmokingWOLF氏には感謝が絶えません。氏がいなければウディタというツールもないわけですからね。毎年とはいいませんが、負担にならない程度に続けて欲しく思います。

プレイヤーと参加者、両方の立場で参加してみて、色々と勉強になる部分が多かったです。

操作性、コンフィグなど

プレイヤーがストレスに感じやすい部分を変更できるかどうか。
コンフィグは大事ですが、カムイコタンは逆にキーを割り当てすぎて【ショートカットキーを覚える】という作業が必要になってしまったのがまずかったような気がします(一応キーリファレンスはいつでも出せるようにはしましたが、役に立ったかは不明)。まずはキャンセルキーからのメニューで慣れてもらった後にコンフィグを出すようなのがいいかと思いました。
納豆では、ノートPCのタッチパッドやペンタブ、トラックボールなどを想定していなかったことが反省点です。【ペンタブで納豆を混ぜる】という、知らない人が見たら何を言ってるんだかわからない言葉も目にしましたし、せめてReadmeには書いておくべきだったと思います。

操作性とコンフィグで印象に残っているのは以下。

  • 【21】『UNKNOWN TREASURE』 メニューキーとキャンセル/サブを別に設定できる、戦闘中は方向キー1回+決定で行動できるなど
  • 【27】『Ruin’s fate』 エンカウントのシンボル/ランダム、カメラのズーム固定などのコンフィグ類充実
  • 【51】『ハートレジャー』 キー入力が少なく済むような工夫(改善の余地はあり)
  • 【77】『羊山ゴートの冒険』 パッドは使えないものの、常時表示のガイドや入力の簡易さ
  • 【34】『はらぺこウルフさん』 そもそも操作がシンプル、リトライしやすい上に誤動作防止まで

文章、演出

個人的に物語はあってもなくてもいいです。あるならちゃんとあったほうがいいですけど。
今回出した2つとも、中途半端に付けてしまった感はあります。誤字脱字と矛盾には気をつけたつもりですが、局所的にしかヒットしなさそうなネタだらけです。文章能力が壊滅的なので半ば諦めて作っていますが、今後一番の課題ですね。

文章や演出で印象に残っているのは以下。

  • 【1】『まさむねBLADE!!』 冗長にならない掛け合いの軽快さ
  • 【10】『Needless』 軽いノリの文章
  • 【16】『スポンサーガ』 イベントが起こるタイミング、意外と(失礼)王道で熱い展開
  • 【23】『カルテトカーナ』 不思議な雰囲気と下から上へ流れる会話ウィンドウ
  • 【35】『白い殺意』 最初から最後までしっかりまとまった話
  • 【45】『THE RPG プロジェクト メロス』 オープニング
  • 【51】『ハートレジャー』 全体像を少しづつ明らかにさせる話の持っていき方、個性のある口調
  • 【57】『flamberge -フランベルジェ-』 キャラごとに倒置法や憎めない毒舌などの口癖、キャラチップの動き、一度に多数表示される会話ウィンドウなど
  • 【66】『Elemental Speller ~人喰い迷宮と不思議な少女~』 導入からエンディングまで、全く矛盾や淀みのない話の流れ
  • 【82】『君とサクラを』 先の展開が気になる話の流れ、プレイヤーが主人公の一人称で物語を感じられるノベルゲームならではの特徴を生かした演出

スクリーンショット、グラフィック

納豆のスクリーンショットはちょっと失敗だったかもしれません。インパクト狙いだったんですが、4分割してプレイ画面を載せたほうが良かったような気がしてます。カムイコタンは厳選したつもりが同じダンジョン2枚あったりして詰めが甘かったです。あとグラフィック自体はいいものなのに、再序盤で魔物を出し惜しみしたために評判が若干良くなかったようで。最初にナマコが仲間になっても嬉しくないですよね。

グラフィックが印象に残ったのは以下。

  • 【6】『ライブラスフィア』 画面全体のUIや立ち絵、キャラチップなど多数
  • 【8】『魔界王伝3』 バードビューの全体マップ、レンダリングされた一枚絵の上のマップ
  • 【11】『ジャンクエデン』 2色だけで描かれたスクリーンショットのインパクト
  • 【18】『なめらかクリーミーな味わい』 敵グラフィック
  • 【22】『Wolf Game~うぉるがめ~』 画面センス
  • 【27】『Ruin’s fate』 戦闘中の動くドット絵、戦闘エフェクト
  • 【33】『FIRST ENGAGE』 デザインセンス全般に加え移動時の遠景(フォグ?)など
  • 【39】『spook amusement -狂気の幽園地-』 スクリーンショットとタイトル画面
  • 【41】『流転箱庭』 味方キャラの雰囲気
  • 【44】『アクアリウムス』 戦闘・メニュー・移動時に何かと動くあれこれ、キャラ全般
  • 【57】『flamberge -フランベルジェ-』 動きの多いキャラチップ、メニュー、戦闘中の会話
  • 【60】『Magnet Square』 配色
  • 【64】『神話大戦』 スクリーンショット、立ち絵
  • 【65】『Speeditor』 統一感
  • 【66】『Elemental Speller ~人喰い迷宮と不思議な少女~』 ぜんぶ
  • 【67】『12亜神伝』 レトロドット
  • 【74】『VERSUS TYPE』 配色
  • 【82】『君とサクラを』 全般、特に表情
  • 【87】『Cake Make!』 マップチップ、キャラチップ

導入やチュートリアルなど

ゲーム起動してすぐ、文章で延々と世界観を説明されてもつまらないですよね。それに加えて、最初から操作できない時間が多いとストレスになりやすいのも分かりました、操作しながら覚える感じが一番いいみたいですね。
カムイコタンは気をつけたつもりでしたが、訓練所に丸投げし過ぎたかもしれません。人によってはあれを全部読む場合もありそうです。もうちょっとプレイに絡ませた説明にしたほうが親切でした。
納豆は導入の文が長かったかもしれません。取ってつけたような会話だけなので、一画面におさまるような文章+操作説明だけで充分だった気がします。

導入が印象に残ったのは以下。

  • 【7】『2secHero』 動かしてもらいながら説明する、お手本のようなチュートリアル
  • 【14】『迷宮王国ワンダム』 目的(強くなれ)手段(迷宮に潜れ)を簡潔にまとめ、操作中も随時指針が出る
  • 【27】『Ruin’s fate』 3つ目のダンジョンで初めて隊列を開放するほどの慎重な段階の踏み方
  • 【44】『アクアリウムス』 わりと複雑な設定を理解させるための序盤~中盤の情報タイミング
  • 【55】『グリフォンギルド』 プレイしながら設定を理解させる導入部分

ゲーム性

上記の難関を全て突破して、初めてここを評価される気がします。人によって項目は増減しそうですが、ハードル高いですよね。
カムイコタンは色々詰め込んだ割にはそれが面白さにつながらなかったです。装備項目の多さ、アイテム強化あたりが特に余計でした。特技と固有アイテムは無理やり100ヶひねり出した感じですが、もっとシンプルにするか特徴を出すかしたほうが良かったかもしれません。そのせいもあり、戦闘がオマケ化してしまった印象もあります。自信を持って勧められるのがカジノだけというのも悲しいところ。
納豆はそれほど不満もなかったのですが、難易度(特に奥義)に関しては意見が多かった気がします。NAOがやってくれた点数と称号の配分が良かっただけに、最初から履歴機能をつけておけば長く遊んでくれる人も増えたと思うので、そこは悔やまれます。

ゲーム性について印象に残ったのは以下。

  • 【3】『迷宮踏破K』 ストーリーなんて飾りです、ゲーム部分が面白ければ長く遊べる
  • 【10】『Needless』 マインスイーパ、RPG、どちらも目新しいものではないですが組み合わせると面白い
  • 【17】『夏至』 強行突破!
  • 【29】『魔術師の塔』 問に対しての答えが少ない、挑戦的な難易度
  • 【31】『Heart』 操作自体が評価の対象、という目新しさ
  • 【36】『アストラルブレイバー』 レベルアップ概念なしの、敵に合わせた対策を立てる根本的な戦闘の面白さ
  • 【42】『帝国魔導院決闘科』 相性を考え抜いて倒すもよし、こつこつステータスを上げて倒すもよし、間口の広さと突き詰めたゲーム性の両立
  • 【65】『Speeditor』 個性のあるAI
  • 【79】『ダラダラアリの穴掘り迷宮』 管理するリソースがHPだけ、その上での突き詰めたバランス

総合

評価する観点は人それぞれだと思いますが、ゲーム全体として見ると完成度の高い作品が多かったと思います。
バグもそれに含まれると思いますが、カムイコタンのアイテムバグを潰しきれなかったのが悔やまれます。恐らく現バージョンでニューゲームの場合のみ直っているはずですが、原因となる事象(未だ不明)が一度でも起こっているデータだと最後までIDがずれ続ける状態になっていそうです。
納豆はクリアしてからが本番のつもりでしたが、そこまでプレイした人は想定より少なかった印象。

総合的に印象に残ったのは以下。

  • 【3】『迷宮踏破K』 プレイヤーに試行錯誤をさせるゲーム性は今回ダントツだったと思います。攻略する楽しみを見出せる、やりこめるゲームはいいものです。
  • 【5】『Another Saviour』 自作の大規模システムをバグなしで組める技術力の高さ、グラフィックや操作性、特定の層に深く突き刺さる鋭さ。フリーゲームにとって目指すべき形の一つであると思いました。
  • 【6】『ライブラスフィア』 全くと言っていいほど欠点のない完成度の高さ。特に処理の軽さに驚きました。
  • 【16】『スポンサーガ』 運の要素が高いのにやり直ししづらい仕様、なのに何度も挑戦したくなるのはゲームとして「面白い」からだと感じます。
  • 【27】『Ruin’s fate』 作りたいものを作る、魅せたいものを見せる、という作り手の意思がしっかりある「作品」。一人よがりではなく、プレイヤーのこともちゃんと考えられているのが素晴らしい。
  • 【42】『帝国魔導院決闘科』 難易度調整のひとつの結論がこういう形なのかなと考えさせられたゲーム。演出や操作性もしっかり考えて作られている印象。
  • 【44】『アクアリウムス』 好きなモノを全部詰め込みました!といった感じなのに、ちゃんとレベルの高いところでまとまっているのがすごい。一番人気じゃないかなと予想。
  • 【51】『ハートレジャー』 最後まで一気にプレイできた数少ない作品。引き込まれる魅力があります。
  • 【57】『flamberge -フランベルジェ-』 楽しさや面白さをしっかり演出しつつもゲーム部分がしっかりしている、非常に完成度の高い「作品」。
  • 【62】『罰 -Punishment-』 色々と粗いんですが、面白かったです。
  • 【87】『Cake Make!』見た目と題材の完成度・統一感がとても良かったです。

今回のウディコン参加と作品プレイで得たものはかなり大きいと思っています。
ありがとうございました。

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